最終更新: grothendieck57 2022年08月20日(土) 14:23:29履歴
- 司馬遼太郎「坂の上の雲」
不朽の名作。秋山好古・真之兄弟を主人公として、成立して間もない帝国日本が日露戦争の勝利によって世界の一等国に駆け上がるまでを描く。 - 松岡圭祐「黄砂の籠城」
義和団事件について扱った小説。清国側からの視点である「黄砂の進撃」も面白い。 - 浅田次郎「蒼穹の昴」シリーズ(「蒼穹の昴」「珍妃の井戸」「中原の虹」「マンチュリアン・リポート」「天子蒙塵」「兵諌」)
西太后が政治を支配する清朝末期から、軍閥たちの台頭する軍閥時代、そして満洲国の成立、日中開戦前夜までをフィクションを加えて駆け抜ける浅田次郎の超大作。 - 遠藤周作「海と毒薬」
戦時下の九州帝国大学で起こった捕虜生体解剖事件を題材として、戦争と医学の関わりを描く。
- 棟田博「サイパンから来た列車」
深夜の東京駅に、サイパンで玉砕した1個大隊の兵隊を乗せた汽車が着く。戦場における死というものを描いた作品の中だと一番好きかもしれない。 - 吉村昭「殉国─陸軍二等兵比嘉真一」
沖縄戦を題材として、極限状態で帝国日本に殉じる沖縄県民の一兵士を描写した作品。 - 浅田次郎「終わらざる夏」
終戦後の八月十七日にソ連軍が占守島に侵攻したことで生起した占守島の戦いを描いた作品。 - 村上春樹「ねじまき鳥クロニクル」
なんか一応ノモンハン事件掠ってるよ、ということでここに入れたが、正直歴史小説ではない。小説自体は普通に面白い。
- 浅田次郎「歩兵の本領」
冷戦期、憲法9条の下で微妙な立ち位置にある陸上自衛隊のリアルを描写した作品。 - 村上龍「五分後の世界」
現代になっても本土決戦を続ける大日本帝国が題材。次に挙げる「半島を出よ」もだが、村上の小説には戦後民主主義批判とは行かないまでも、問い直す程度の主題を持って描かれている。戦闘シーンは少なめだけど少ない中が非常に面白い。 - 村上龍「半島を出よ」
朝鮮人民軍の特殊部隊がめっちゃ活躍する。チョソンクラスタにおすすめ。
- 岩井三四二「『タ』は夜明けの空を飛んだ」
日露戦争、特に日本海海戦の勝利に大きく貢献した、三六式電信機の開発という少々マイナーだが面白いテーマを扱った作品。 - 松岡圭祐「八月十五日に吹く風」
「奇跡の撤退」として有名なキスカ島撤退作戦の小説。 - 横山秀夫「出口のない海」
太平洋戦争末期に特攻に用いられた特殊潜航艇・人間魚雷「回天」を題材とした作品。 - 池上司「雷撃深度一九・五」
「ミッドウェイの刺客」
前者は伊58潜による重巡洋艦インディアナポリス撃沈、後者は伊168潜による空母ヨークタウン撃沈を題材とした作品。両者とも戦史上の潜水艦による「大物喰い」として有名である。 - 辺見じゅん「男たちの大和」
太平洋戦争末期、海上特攻に向かう戦艦大和を描いた作品。 - 阿川弘之「山本五十六」
連合艦隊司令長官として世界の海の半分を制した海軍元帥・山本五十六の生涯を描く。小説なんだから史実との相違が多いとか言ってはいけない。 - 阿川弘之「軍艦長門の生涯」
「世界のビッグ・セブン」の栄光を恣にしつつも、祖国の敗北によって最後は水爆実験の標的として沈んだ戦艦長門の伝記(?)。正直泣ける。
- 淵田美津雄「真珠湾攻撃総隊長の回想」
源田実の親友であり、開戦から母艦航空隊の総隊長を務めた淵田美津雄の回顧録。 - 岩井勉「空母零戦隊」
中国大陸時代から零戦に乗り、母艦航空隊に転属になってからも戦闘機隊のエースであった岩井勉の回顧録。 - 坂井三郎「大空のサムライ」
言わずと知れたエースパイロット坂井三郎の自伝。信憑性に欠ける所もあるが、読み物としては面白い。 - 源田実「風鳴り止まず」
自らもベテランパイロットで、第一航空艦隊の航空参謀であった源田実が真珠湾作戦について書いたもの。 - 辻政信「ノモンハン秘史」「潜行三千里」
作戦の神様(笑)の自伝的なもの。ノモンハンに関する話は脚色されているが面白い。自己弁護のために書いてるので信憑性はない。 - 大井篤「海上護衛戦」
これを読んでミリオタ上級者になったと思ってイキってる勘違いオタクが多いことで有名な、海上護衛総隊の参謀が記した怒りの書。
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草ではない